悪沢・赤石岳に行きたいけどアクセスが難しい
詳しい情報が少なくて不安
この記事では、そんな方に向けてできる限りわかりやすく紹介させて頂きます。
今回は、登山好き11年の おるおるが、両親とともに大冒険に挑戦した超おすすめ南アルプス深南部をご紹介します!!
それは、荒川岳~赤石岳周回ルート です。
今回紹介するのは、一番人気のルート、椹島を起点に、千枚小屋→荒川三山→赤石岳→赤石小屋→椹島へ下る周回ルートです。
千枚岳・丸山・東岳(悪沢岳)・荒川中岳・前岳・小赤石岳・赤石岳 / おるやま△登山嫌いな妻と山に行くさんの荒川岳・荒川中岳・小赤石岳の活動データ | YAMAP / ヤマップ
ぜひ、最後まで読んで、参考にして、最高の山旅に挑戦して頂ければと思います(´▽`*)
■南アルプス 悪沢岳ってどんな山!?
荒川三山は、主峰 東岳(通称:悪沢岳、標高 3,141m)、中岳(標高:3,083.7m)、前岳(3,068m)を指しており、南アルプス南部で最も人気のある山として知られています。
特に、悪沢岳は、日本の山岳標高で第六位に位置しており、日本百名山の著者 深田久弥が呼び方にこだわったとされる、険しき山頂からの眺めはまさに絶景!
前岳を超えて、日本最南端のカール地形が広がり、南アルプス一と言われるお花畑が広がります。
■南アルプス 赤石岳ってどんな山!?
赤石岳は、赤石山脈(南アルプス)深南部に位置しており、荒川岳からの3000m峰の稜線歩きが楽しめます。
常に富士山を見ながらの稜線歩きは、高揚感に満ち溢れること間違いなし。
赤石岳の歴史
赤石岳はその昔、興味深いエピソードがあります。
遠い昔、1895(明治28年)に遡ります。
実業家 大倉喜八郎が、南アルプスの一帯2万5000ヘクタールの山林を買ったことに始まります。
※大倉喜八郎は、大成建設、サッポロビール、東京経済大学などの企業や学校創設に関わった偉人です。
1926年(大正15年)、大倉喜八郎翁が88歳の時に、「自分の所有地の一番高いところにのぼりたい」として、総勢約200人の人を引き連れて大名行列のように登山したようです。
駕籠に乗り、人が背負って山頂へ登っていったようです(∩´∀`)∩
まさに、執念の登山ですね!
そんな山と大自然を守ろうと、現在も大倉喜八郎の意思を受け継ぎ、「特殊東海製紙グループ」が管理や保護をしています。
そんな荒川岳~赤石岳の3000m峰をつなぐ縦走路へ出かけてみませんか。
■悪沢岳(荒川岳)~赤石岳周回ルート
今回の登山は、60代の両親と登った山行をもとにご紹介します。
そのため、ペースは比較的遅くなってますので、下記コースタイムの10~20%は早く登れると思います(´っ・ω・)っ
1日目 [椹島ロッジ → 千枚小屋]
コースタイム(休憩有):約8時間
体力度:★★★★☆
難易度:★★☆☆☆
登り続けて8時間、「過去最高の登りだった」とおる父は申しておりました(゚Д゚;)
2日目 [千枚小屋 → 悪沢岳 → 赤石岳 → 赤石小屋]
コースタイム(休憩有):14時間
体力度:★★★★★
難易度:★★★☆☆
3,000m峰の稜線歩きだが、アップダウンが激しいので体力とスピードがいります(◎_◎;)
※体力に不安がある方は、途中の荒川小屋にて一泊することで、ゆったりした登山を楽しめます(*´ω`*)
写真とかゆっくり撮りたいから、次回は三泊で行こうと考えてます。
3日目 [赤石小屋 → 赤石小屋 → 椹島ロッジ]
コースタイム(休憩有):6時間
体力度:★★☆☆☆
難易度:★★☆☆☆
展望もよく、時間も体力も余裕をもって下ることができます(*´ω`*)
■南アルプス 悪沢岳(荒川岳)・赤石岳 椹島登山口へのアクセス
登山口のある椹島(さわらじま)へは、マイカー規制のため、「畑薙第一ダム」から「特殊東海フォレストのバス」を利用します。
畑薙第一ダムまでは、マイカー、JR静岡駅からの路線バス、タクシーで移動できます。
マイカー の場合
[東京・静岡方面から]
[名古屋方面から]
※畑薙ダムまでは道が狭く、落石も多いので、注意してください!!
路線バス の場合
電話 054-252-0505
タクシー の場合
料金:1名片道 \5,000円
電話 054-261-0360
■特殊東海フォレストのバス 畑薙ダム→椹島
畑薙ダムから椹島までは、特殊東海フォレストの宿泊者専用送迎バス、徒歩、または自転車での移動になります。
椹島までのバスは事前予約が必須!!
予約方法は、山小屋を予約する際に、バスの予約も併せて行えます。
ちなみに、コロナ渦前までは、バスのみの利用もできたようですが、
現在は「特殊東海フォレスト」の管理する山小屋へ 1泊以上宿泊しないと利用できません。
■山小屋の予約
荒川岳~赤石岳縦走路での特殊東海フォレストの管理する山小屋はコチラ
千枚小屋[県営]
赤石小屋[県営]
荒川小屋[県営]
赤石岳避難小屋[県営]
中岳避難小屋[市営]
営業期間 | 2022年7月13日~10月10日(予定) |
予約 | 山小屋/テント泊 事前予約必須 |
予約方法 | 予約ページ / TEL03-6265-6967 |
宿泊料金(1泊2食) | 13,000円 |
朝食 | 1,000円 |
弁当 | 1,000円 |
HP | 山小屋情報 |
コロナや天候などの影響で、状況は変わりますので、必ず最新情報を確認してください。
■椹島行きのバスの乗り方
椹島までのバスの発着は、畑薙第一ダム夏季臨時駐車場入り口の登山案内所の正面です。
事前に、登山届を提出しましょう(*´ω`*)
バスは事前予約していても、バス停に並んだ方がいいです!
バスの乗車時間は約1時間、悪路を進むので、補助席になると大変です(;゚Д゚)
どうして特殊東海フォレストの山小屋を利用しないとバスが利用できないの?
そもそも、南アルプスの大自然が社有地ってどういうこと?
と疑問がありました。
それは、赤石岳の歴史で紹介した大倉喜八郎の意思を継いで、
今も「特殊東海製紙グループ」が管理、保護をしてくれているためです。
歴史ある山域に、登山者は感謝を込めて入山させてもらっている立場にあるようですね(*´ω`*)
■南アルプス 悪沢岳(荒川岳)~赤石岳周回コース紹介 (2泊3日)
今回は親孝行登山で挑んだため、65歳のおる父と64歳のおる母が一緒でした。
そのため、コースタイムはゆっくりですが、全体像が少しでもわかりやすく伝えられるように綴ってみました。
南アルプスの大絶景!! 荒川岳、赤石岳に、ぜひ挑戦してみたいと思って頂ければと思います(´▽`)
・椹島(さわらじま)ロッジ~千枚小屋 (1日目)
椹島ロッジには、畑薙ダムの始発バズに乗って、8:30頃に到着します。
椹島ロッジには、トイレ、売店があるので、最後の補給ができます。
椹島から千枚小屋までのコースタイム約8時間、気合を入れて挑んでいきます(; ・`д・´)
千枚小屋までは、樹林帯の中を登り続けます。
初めは川沿いの道路を進んでいきます。
立派なつり橋「千枚大吊橋」を超える、いよいよ本格的な登山開始!!
急坂となだらかな登りを繰り返して、標高を上げていきます。
千枚小屋までの唯一の清水平の水場があり、ゆっくり一息つくことができます。
水場を超えて、さらに登りは続きます(;´・ω・)
オオシラビソの美しい森を超えて、見晴台へ抜けていきます。
見晴台からは荒川三山~赤石岳の縦走路が望め、荒川小屋も見ることができます。
辛うじて、悪沢岳の山頂付近も見えていました(´ω`*)
さらに、緩やかな広い登り。
この辺りは、明治時代に木材として利用していた場所です。こんな深い山奥で林業を営んでいたことに感嘆します(*´ω`)
千枚小屋まで残り50分のところに、静かなたたずまいの「駒鳥池」がありました。
ここまでくれば、ラストスパート(; ・`д・´)
なかなか、小屋にたどり着かないなぁっと思っていたら、急にお花畑が広がりました(∩´∀`)∩
お花畑を超えると、一日目の拠点 千枚小屋 に到着です。
アップダウンが激しく、おる母の荷物をほとんど担いでたので、本当にへとへとになりました٩( ”ω” )و
山小屋は、とてもきれいで清潔感があります。
一階と二階の方は、受付すぐ横に部屋があります。
人が多くて、到着が遅かった場合は、三階の部屋になります。
外から回るので、食堂や売店が遠くなるのが難点(*_*;
秘密基地みたいで、ワクワクしました(*´ω`*)
コチラが、千枚小屋周辺の見取り図です。
山小屋から3分ほどのところに、テント場もあります。
テント場は、樹林帯の中のため、展望はありません。
夕食はハンバーグ!!疲れた体にしみわたります(*^▽^*)
・千枚小屋~赤石小屋 (2日目)
二日目のコースタイムは、約10時間の道のり。
さらに、3000m級のアップダウンの連続で、非常に体力がいるため、早出しましょう。
山は朝が一番(∩´∀`)∩
約一時間で 千枚岳(標高:2880m) に到着です(´ω`*)
周りの岩が千枚あることから名づけられたとか。
千枚小屋から悪沢岳に向かうルートは岩場が多くなってきますので、足場注意で進んでください。
梯子もありますが、ゆっくり下りれば大丈夫です!
これから歩む縦走路が一望できます(´∀`*)ウフフ
これから登る悪沢岳までの稜線も見えます。
振り返れば、目の前には富士山がドーーーーーッン(∩´∀`)∩
振り向けば、南アルプスの雄大な山容を望むことができます!!
二つ目のピーク丸山を超えると、いきなり岩稜帯に入ってきます(;´・ω・)
日本百名山の著者 深田久弥氏が、あえて悪沢岳という呼び方にこだわるほどの、岩々した険しい道のりを超えていきます。
そしてご褒美の悪沢岳山頂へヾ(≧▽≦)ノ
富士山ドーーーーーッン!!
山頂を超えると、再び下りが始まります(;゚Д゚)
西側は、ガレた急坂、周回ルートでは難所の一つなので、集中力を上げて、下りてください(;゚Д゚)
中岳の登り返しは、また魅力!!
景色がきれいと、元気が出ます(´▽`*)
中岳避難小屋では、トイレの利用、非常食の購入ができ、万が一の天候不良でも避難できる安心な場所になります。
中岳を超えて、南アルプス最南部にあるカール地形へ。
南アルプス一と言われるお花畑が広がります。
7月上旬が一番の見ごろを迎えるようです(∩´∀`)∩
カールを下りきり、ほぼ横方向にトラバースしていくと、荒川小屋に到着。
ここまでで約6時間の行程。
目の前には富士山が望めます。
テント場は小屋から5分ほど下った場所にあり、富士山が望める絶景ポイント。
水場が近くにあります。
荒川小屋で休憩して、元気を取り戻し、赤石岳にむけていざ出発(´っ・ω・)っ
赤石岳方面へトラバースしていきます!
大聖平という広い場所にでて、赤石岳の裾野に取り付けます。
荒川小屋から約500mの標高差をここから一気に上げていきます。
非常に長い登りが終わると、小赤石岳の肩に出ます。
晴れていれば、富士山や南アルプスの大絶景を望めるはず(´▽`*)
しかし、ここに到着する頃にはお昼過ぎになっているので、夏場はガスが湧きやすいのが難点ですね(;´・ω・)
小赤石岳(標高:3,081m)山頂、そこから再び下って登り返して約25分、赤石岳山頂に到着します!
赤石岳山頂からも富士山、南アルプス南部の聖岳や縦走してきた悪沢岳の道のりを楽しむことができるはずです(;^ω^)
赤石岳山頂直下の赤石岳避難小屋は、大人気でシーズン中はほとんど予約いっぱい。
そのため、予約開始と同時に予約する必要があります。
山頂に到着しても、ここで終わりではありません。
さらに、2時間30分の下りが待ち受けています(*_*;
赤石岳と小赤石岳の分岐から急坂を下るので、要注意!!
きれいなお花畑を下っていきます(´ω`*)
お花畑エリアを超えると、危険なトラバース地帯。
整備はされていますが、道幅が狭く、木の橋は滑りやすいです(;^ω^)
最後のチェックポイント、富士見平まで約2時間、ひたすらに注意しながら進むことになります。
富士見平からは、千枚岳から悪沢岳、赤石岳の稜線へと縦走してきた道のりを一望できます。
ここから、約30分で赤石小屋に到着。
休憩を含めると約13時間の山行になりました(;^ω^)
赤石小屋は、千枚小屋と同様にきれいに整備された山小屋です。
山小屋に到着した時の安心感は格別ですヾ(≧▽≦)ノ
テント場は徒歩3分ほどの場所にあり、樹林帯の中にあります。
豪華な豚肉とみそ汁が、疲れた体にしみわたります(*‘∀‘)
やっぱり、山のビアーサイコーーーヾ(≧▽≦)ノ
赤石小屋の魅力の一つは、徒歩15秒で、悪沢岳から赤石岳、聖岳方面までの南アルプス深南部を望むことができることです!
・赤石小屋~椹島ロッジ (3日目)
体力があれば、次の日の早朝は山小屋から富士見平まで45分ほど登り返して、ご来光を望めます(´▽`*)
ここからのご来光を楽しむことがおススメですよ(∩´∀`)∩
赤石岳が、真っ赤に燃え上がります(*’▽’)
山小屋の展望台からは、歩んできた千枚岳から悪沢岳も望むことができます!!
小屋の正面には、聖岳と上河内岳がドーーーーーッンと構えており、最高のロケーションで、朝ご飯を食べましたヾ(≧▽≦)ノ
赤石岳の管理人の高橋さんは、本当に良いお姉さんで親切にしてくださいました!!
本当にありがとうございます(*’▽’)
赤石小屋から登ると、お花畑のカールを見上げて登れるのでとても魅力ですよ(´▽`*)」
人にもよりますが、私はオススメしてます
とのこと、次登るときは、赤石小屋から登ろうと決意しました(∩´∀`)∩
赤石小屋から椹島ロッジまでは、約4時間の下り。
富士山や身延の山々など、登りの時より展望があるので楽しいです。
二日間の山行の中では一番、余裕をもって下山できます。
大倉喜八郎さんに感謝しつつ、無事に下山完了(*´ω`*)
椹島ロッジに到着したら、まずは売店にてバスの予約時間の確認をしてください。
予約が空いていれば、前倒しできる可能性もあります!!
椹島ロッジに到着したら、バスの予約時間まで待機する必要があるので、ご褒美のソフトクリームやカレーなどをご堪能ください。
■登山終わりに温泉
畑薙ダムの夏季駐車場から最も近い温泉施設 「白樺荘」 にて、旅の疲れを癒しますヾ(≧▽≦)ノ
山を正面にして、大冒険を振り返りながらゆったりした時間を過ごしてください。
今回は、南アルプス深南部 荒川岳~赤石岳周回ルートの全貌をご紹介しました(*´ω`*)
登山の参考にして頂ければ幸いです。
最後まで、読んで頂き、本当にありがとうございました。
また、次回も読んで頂ければ幸いです(´▽`*)
対象の山域の山と高原地図はコチラです。
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